メセン種子カプセル(乾燥果実)と収穫した種子の保管

 

メセンの花が咲き別の株と交配すると、4か月~6か月もすると果実が大きくなります。なるべく水をかけないように注意しながら水やりを行えば、果実が乾燥したところで収穫することになります。自然界で、この果実は、雨が降ると花のように開き、種が周囲に流れていきます。そして、その水分で発芽し育ちます。自生地では、降雨時期に種が流れ発芽するのでしょう。
国内の園芸ではカプセルを採種し、種まきの時期まで保管、次の年度にまいたり、種の維持のために保管する必要が栽培者の都合で長期保存が求められることが多々あるのではないでしょうか。

この種子はアンテギバエウムで夏前に収穫できます。この乾燥した果実をいくつかは秋に蒔き、残りを保管しています。これまで私は、zipロックにB型シリカゲルを入れて乾燥させて冷蔵庫に入れ保管していました。今は、先達の方法を真似して茶封筒にいれ、zipロックに乾燥剤を入れて保管するようにしています。大きな果実の中に虫が入っていて種子を食べるる事が有ります。冷蔵庫に入れるのは、その被害を防ぐ意味も大きいです。

私の保管は乾燥果実のままで冷蔵庫に入れ保管し、蒔く前にカプセルを水に浸けてカプセルを開かせ種子を取り出すようにしています。この方法が正しいかどうか分かりませんが、収穫時に種子を取り出しても何の問題もないと思いますし、保存も冷蔵庫でなら、劣化も少ないです。次は、お決まりの乾燥果実が水に浸けて開く写真になります。これを書いている時期がそのような季節ではないので、高松市内の花壇から、採種(拝借)したデロスペルマ クーペりの果実を開いてみます。水温11度なかなか開きません。露天の花壇なので種子が流れていたようで追加しました。水温が20度を超えると数分-15分でカプセルが開くはずです。開いたカプセルを軽く揉むと種が出てきますが、爪楊枝などで中の種を取り出す方が確実であると思われます。今回は茶碗で行いましたが数が多い時には、使い捨てのコップを並べて行います。そして、コーヒー用ドリップフィルターを二枚重ねにして水の中にある種子を流し込んでタオルで水分を切り、洗濯ばさみで扇風機の羽の針金に付けて乾燥っせています。早く十分に乾燥させれば秋に種を蒔くなり、そのまま冷蔵庫保管するなりすれば良いです。ただ、この方法で取り出せるのは小さなカプセル達でプレイオスピロス帝玉やアロイノプシスなど頑強なカプセルは、ニッパやラジオペンチなどで分解する方が早いかもしれません。また、水に浮いた種が発芽しないと小学生で学びましたが、メセンでは浮いた種も良く発芽すると考えていてください。少量で大切な種子の場合は、浮いた種も蒔く価値は、大きいと確信しています。

このような方法で収穫した乾燥果実から、種子が簡単に取り出せますので種まきを行い方は是非、お試しください。
コーヒーのドリップ紙は二重で二つ折りにしていますので扇風機で十分に乾燥させて、ZIPパックに入れて冷蔵庫保管にしています。大きな種子は長生きな物が多く、コノフィツムのような小さな種子でも、確実に数年間は、発芽率が落ちることなく発芽しますよ。

 

にくたま屋