夏に葉が枯れるメセンの栽培
 典型的な冬型成長をする植物で初夏に落葉し秋に芽吹く植物の栽培方法を考えてみました。

Monilaria Mitrophyllum Phyllobolus Meyerophytum
Diplosoma Meyerophytum Dicrocaulon  

 多様性のあるPhyllobolusを除き、西海岸沿いの冬降雨地域に自生地があります。温暖な冬に生育するタイプなので冬型でも冬の寒さには弱い物が殆どです。逆に葉が落ち新芽が枯れた葉の中に隠れているので夏の暑さには比較的強いと言えます。
しかし、夏の完全断水で干乾び、日本の猛暑の熱で茹る事がありますので夏の管理は寒冷紗25-30%減光で風通し最大にして週に1度の水やり(散水より多く)は欠かせないものです。夏は直ぐに乾きます。降水量が少なくても大地に生えている苗と限られた鉢に生えている苗では水分補給は異なります。休眠期間中は、芽・根・茎が枯れないように管理することに注意が必要です。
 秋からの生育期の初期には、1週間~10日間程、培養土を湿らせて根を出し水を吸わせ活性化させます。そして、液肥を与え成長を促します。植替えなどを行うのは、そのあとが良くて一旦、成長へ向かわせます。そして、寒くならない期間に十分な成長をさせて12月上旬ごろには成長を終わらせる勢いで生育を促します。以降は気温が下がり思うように成長が進みません。フレームや温室があれば気温を上げてコントロールが時間をかけて可能です。年明けから、苗は開花モードに入ります。開花時期は、管理する環境で異なりますが、少なくとも零下になる場合は加温なり赤外線放射などで霜を避けて栽培します。モニラリア等は-2度より下がらないようにします。寒波は、花芽から痛みますので注意してください。多くが2月3月に花が咲きますが、Phyllobolus 親指姫などは初夏になっても乾かさないで管理すると6月下旬~7月に開花します。Phyllobolusだけは西海岸だけでなく内陸部にも生育範囲が広がっていますので管理に関して未だに手探り状態です。Phyllobolus(旧Sphalmanthusも含めて)の交配は雄蕊が花の奥にあるタイプが多いので水糸などで奥深く差し込んで株交互に交配すると結実します。
秋の水やりは、かなり湿らせて液肥で大きくして冬を待つのが栽培のコツかと思います。
培養土は、小粒赤玉土4 小粒鹿沼土3 腐葉土2 籾殻燻炭1 マグアンプ大粒適量 で育てています。
このタイプは2年に一度の植替えで苗が大きく育ちます。

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