デロスペルマ


  Delospermaは、南アフリカ西海岸から、東回りでサウジアラビアにまで分布範囲が広い属になります。したがって、他のメセン類のような栽培方法の詳細を書くことは困難であり、ここでは、どのように栽培できる環境を知る事が出来るかについて書いていきます。
デロスペルマは、多様であり、主に耐寒性に優れた特性があり、西日本の垣根などで繁殖しているデロスペルマ・クーペリ等は、-30度の耐寒性が有るとか言われています。同様にデロスペルマ サザーランディも耐寒温度マイナス30度、これらは氷河期時代に山に取り残された生きのこりと言われていますが、サウジアラビアのデロスペルマも標高2500m付近に自生しています。
逆にマダガスカル等に帰化しているデロスペルマ ボッセラヌム等は西日本の寒さに耐えられる程度の耐寒温度しかなく、暑さに強い傾向があります。このような、例は少なく、主に耐寒性がある品種を栽培する時に日本の夏をどの様に越させるかが問題になる場合が多いと思います。私の住む瀬戸内では、デロスペルマ クーペリーが露地で梅雨~真夏を除いて元気に育っていますが耐寒性が有る事は暑さに弱い事で、標高1500mや2500mに自生しているデロスペルマは、真夏の直射光に耐えられない場合が殆どです。
デロスペルマは、概ね夏に花が咲き、夏に成長する属なのですが冷涼な高地に生えている苗を寒冷紗だけで温度を下げ、光合成をさせて生き延びさせるにも、限界があります。私は標高2000mと2500mに生える苗を恐る恐る栽培していますが、減光率30%を超えたあたりから、苗が光不足で弱ってきます。こうなると、減光率を下げて扇風機併用しか方法を思いつきません。
そこまでして栽培する必要が無いかもしれませんが、この方法は、他のメセン(光合成の効率が悪い特に色付きの高価な苗)等に利用できるかとおもい、あえてデロスペルマ属をリストに出してしまいました。デロスペルマもいろいろな性格がありますが成長期の夏に弱る物があります。従来の日陰断水管理などでは、全く対応など出来ませんので、寒冷紗と扇風機冷却を書いておきます。
とにかく、多様なデロスペルマで鉢植えからグランドカバーにもなります。

Delosperma deilanthoides 標高2000m
Delosperma sawdahense 標高2500m

 

 

 


にくたま屋